追悼 辛島昇先生
料理研究とインド研究交遊録
2016(平成28)年1月25日発行
発行所:一般財団法人 千里文化財団
演題
新東南アジア展示関連
イスラーム化と向き合う先住民 新東南アジア展示から読みとく
内容
世界的なイスラーム復興の影響を受け、マレーシア政府は、1970年代からイスラーム化政策を推進するようになり、1980年代以降は、精霊信仰・アニミズムを保持する先住民オラン・アスリに対してイスラーム宣教活動を本格化させていきました。30年以上に及ぶイスラーム化政策は、オラン・アスリの社会にどのような影響をもたらしたのでしょうか?熱帯ジャングルに生きる森の民オラン・アスリの未来可能性について、考えてみたいと思います。
※講義(14時~15時10分)終了後、東南アジア展示場の見学会をおこないます。
講師
信田 敏宏(国立民族学博物館教授)
日時
2016年1月9日(土) 14時~16時
場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室
定員
96名(先着順)
備考
■友の会会員:無料
演題
新しくなった東南アジア展示
2016/01/09(土)
解説者
信田敏宏(民博教授)
内容
演題
世界の食文化を学ぶ⑤
カナダの魚食文化 日本人移民との関わりから
内容
カナダの食文化について、どのようなイメージをお持ちでしょうか。 ビーフやメープルシロップ、そしてやはりサーモンなどの魚食の文化が挙げられるのかもしれません。カナダには多様な魚食文化がありますが、それらは19世紀末にカナダへと渡った日本人移民とも深い関係があります。イクラやカズノコ、ニシンのほか、今ではすっかりカナダ社会に溶け込んでいる巻き寿司「BCロール」から、カナダの魚食文化と日本人移民史について考えます。
※講義(14時~15時10分)終了後、懇談会をおこないます。
講師
河原 典史(立命館大学教授)
日時
2015年12月5日(土) 14時~16時
場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室
定員
96名(先着順)
備考
■友の会会員:無料
第71回体験セミナー ※本旅行は定員に達しました。ありがとうございます。
九州のなかの朝鮮文化を歩く ─ 菓子、工芸、史跡にさぐる関係史
2015年12月2日(水)、3日(木)
海を挟んで朝鮮半島と隣接する九州北部。古来、この〈海の道〉を伝って多くの人や物、文化が朝鮮半島から日本に運ばれました。なかでも佐賀県は、豊臣秀吉の朝鮮出兵の折、日本における前線基地となった歴史をもちます。時は桃山文化の全盛期。日本では茶の文化が隆盛を極めていたこともあり、陶磁器の技術をはじめ、染織や製紙、そして菓子に代表される食文化等、さまざまな文化が朝鮮半島からもち込まれ、その後の九州北部の文化形成に大きな影響を与えました。
第71回体験セミナーでは佐賀県を訪問し、県内にのこる朝鮮文化の足跡をたどりながら、日本と朝鮮半島の長い交流の歴史について理解を深めます。また、佐賀県を含む肥前は、別名「シュガーロード」ともよばれる長崎街道が走り、南蛮文化の伝来以降、多彩な菓子文化の育った土地です。本セミナーでは朝鮮半島との相互影響をうかがい知ることのできる鈴型の焼菓子「松露饅頭」を紹介すると同時に、村岡総本舗羊羹資料館を訪問し、朝鮮半島ゆかりの菓子、そして小城羊羹をはじめとする肥前の菓子文化についてお話をうかがいます。
【12月2日】
名護屋城跡/朝鮮半島と日本の交流史を概観する名護屋城博物館/唐津焼の工房/朝鮮半島の菓子との相互影響をうかがい知ることができる松露饅頭の店
【12月3日】
村岡総本舗羊羹資料館/鍋島更紗の染織資料館/唐人神社/佐賀市内の唐人町の礎を築いた李宗歓、鍋島更紗の始祖・九山道清、儒学者で書家として名を成した洪浩然の墓、菩提寺を訪問