第339回 連続講演会 文化人類学への誘い 応用編(5) 「災害」 自然災害が浮き彫りにする文化と社会

演題
連続講演会 文化人類学への誘い 応用編(5)
「災害」 自然災害が浮き彫りにする文化と社会

内容
文化と社会の強い面・弱い面を浮き彫りにする自然災害。阪神淡路大震災で躍進したボランティア活動、中越地震災害で再認識された地域社会の「きずな絆」や少子高齢化、過疎化問題の深刻さなどの具体例を通して、災害や防災研究での実践についてお話しします。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。(約1時間)当日、講演会受付にてお申込みください。

講師
林 勲男(国立民族学博物館助教)

日時
2006年9月2日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

118号 2006年 秋


イヌピアック・エスキモーの女の子
八木 清

オーストラリア交通事情

文/写真・久保 正敏
文・堀江 保範

日本の約二〇倍の面積を持つオーストラリア大陸。その膨大な距離を克服しようと英国植民地は、通信・交通インフラの整備を進めてきた。それは、地域の様々な産業を展開させると同時に、インフラ構築や産業展開に伴う労働力として各国からの移民流入を促し、多文化国家オーストラリアを形成する大きな要因となった。それはまた、先住民アボリジニと白人との接触の機会を増やし、白人社会による民族学調査を進展させるとともに、アボリジニ社会にも大きな変化を引き起こした。

本稿では、オーストラリアの社会と文化に変化をもたらした要因の一つとして交通の歴史を見ていくが、特にアウトバックと呼ばれる地域における、南北縦断鉄道、それを補完しライバルとなったロード・トレイン、航空機のユニークな活用としてのフライング・ドクター・サービス、の三つを取り上げる。

・アウトバックの距離を克服する
・距離克服の前史 アウトバックの開拓
・大陸縦断鉄道 大陸をつなぐ夢
・ロード・トレイン ミッシングリンクをつなぐ鉄道のライバル
・フライング・ドクター・サービス アウトバックの人びとを守る

 

北アメリカ先住民社会の現在

岸上 伸啓ほか

北アメリカの先住民とはかつて「インディアン」や「エスキモー」とよばれていた人びとだ。西部劇を見たことのある人は、鳥の羽根でつくられた頭飾りをつけ、武器を片手に持ちながら馬に乗っている勇壮な「インディアン」の姿を思い起こすのではないだろうか。 一方、「エスキモー」といえば、毛皮でつくった服を着て、イヌゾリで氷原を移動し、生肉を食べ、夜には雪の家で寝るといったイメージが人口に膾炙しているのではないだろうか。これらのイメージは、必ずしもまちがったものとはいえないが、現代の北アメリカ先住民の生活の実態とはほど遠いものである。

われわれ日本人は、米国やカナダについてよく知っているつもりである。しかし、そこに住む先住民についてはあまり知らないというのが現実であろう。この特集では、現代の北アメリカ先住民とはどのような人びとで、どのような生活を営んでいるかを紹介する。

【地域(国)】
東アジア(日本)
南アジア(バングラデシュ)
オセアニア(オーストラリア)
南アフリカ(南アフリカ)
北アメリカ(アメリカ、カナダ)

第68回 民族学研修の旅 北ボルネオに生きる 森と海の人々を訪ねる〈マレーシア・サバ州、ブルネイ〉 ─ 中止になりました

第68回 民族学研修の旅 北ボルネオに生きる 森と海の人々を訪ねる〈マレーシア・サバ州、ブルネイ〉 ─

2006年9月12日(火)~9月19日(火) 8日間 中止になりました

自然豊かな風土に多数の民族が共生するボルネオ島。マレーシアのサバ州とブルネイを訪ね、「海の民」「陸の民」と呼ばれる人々の生活文化を学びます。サバ州立博物館やモンソピアド文化村、そして人々の交流の場である市場(タムー)などを訪問。

さらに世界遺産に登録されているキナバル山、壮大なスケールの水上集落や美しいモスクを擁するブルネイなど、ボルネオ島の魅力が満載です。

第338回 連続講演会 文化人類学への誘い 応用編(4) 「食」 食べるもの、食べられるもの

演題
連続講演会 文化人類学への誘い 応用編(4)
「食」 食べるもの、食べられるもの

内容
「食べ物」とされるのは、人体にとって消化可能なものすべてではありません。地域ごとの環境、慣習、価値などと結びついて、食の多様性がうまれます。東南アジア北部のいくつかの民族を例に食文化の維持と変化について考えます。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。(約1時間)当日、講演会受付にてお申込みください。

講師
樫永 真佐夫(国立民族学博物館助手)

日時
2006年8月5日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料