第412回 特別展「世界の織機と織物」関連 世界の織機と異形の織物

演題
特別展「世界の織機と織物」関連
世界の織機と異形の織物

内容
世界各地では、さまざまな織機を使って、さまざまな織物が織られてきました。今回は、それらのうちから、輪状、楕円状、管状、丸紐状、ひだ状、交叉状、フォーク状、うろこ状、袋状などの異形の織物と、それらを織る織機を紹介します。

※講演会終了後、見学会(1時間程度)を開催します。

講師
吉本 忍(国立民族学博物館教授)

日時
2012年10月6日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第66回体験セミナー企画展「記憶をつなぐ」関連 「稲むらの火祭り」訪問と企画展および関連催し「鵜鳥神楽」見学会 ─*現地の事情により中止となりました。

第66回体験セミナー企画展「記憶をつなぐ」関連
「稲むらの火祭り」訪問と企画展および関連催し「鵜鳥神楽」見学会 ─

2012/10/20~10/21 1泊2日 *現地の事情により中止となりました。

今回の震災をうけて、ある地震研究者は「完全な地震の予知、巨大な堤防の建設よりも1,000年間この経験を伝えるために、世代ごとにその時代に合わせた方法を考えることが必要ではないか」と述べています。本企画展でも日本の沿岸部に残る津波碑や寺社による地震や津波の記録を伝える役割について取り上げていますが、その一つである和歌山県広川町では、稲むら(稲藁)に火を放ち避難者を誘導した逸話の記憶をつなぐさまざまな取り組みをおこなっています。記念碑だけでなく、語り聞かせや堤防の土を盛る追体験のほか、逸話にちなんだ松明行列を含む祭りも開催しています。今回はこの祭りにあわせて同地を訪問し、町としての継承活動について学びます。

翌日は企画展の見学会のあと、企画展関連催し「鵜鳥神楽」も観覧します。鵜鳥神楽は三陸沿岸の村々を回って歩く大きな神楽で、無形文化財にも指定されています。展示では神楽の装束が展示されています。被災後、早くから神楽の復興が目指され、人びとの心の拠り所ともなってきました。

祭りをとおして地域にとって重要な情報を継承する事例、また、祭りがいわば紐帯として地域の人びとの気持ちをつなぐ事例など、祭りの意味についてもさまざまな角度から考える機会にしたいと思います。

講師:日高 真吾(国立民族学博物館准教授)

10/20(土)稲むらの火祭り見学
祭りが行われる広八幡神社、稲むらの火の館、濱口梧陵関連史跡などを見学。夕方から稲村の火祭りの松明行列に参加。

10/21(日)企画展および研究公演「鵜鳥神楽」見学
貸切バスで国立民族学博物館へ移動。解説つきで企画展を見学後、午後からは研究公演「鵜鳥神楽」を観覧。 (開催中の特別展「世界の織機と織物」もあわせてご覧下さい)

142号 2012年 秋

機関誌
ニジェール、水汲みに向かうトゥーブーの女の子
大塚雅貴

灼熱のサハラ砂漠 ニジェールのテネレへ
砂漠に暮らすトゥーブーの人びと

大塚雅貴

ニジェール北部、サハラ砂漠。 トゥアレグ語で「空白の地」を意味するテネレという地域がある。 熱砂うずまく荒涼の大地で、井戸から水を汲み上げ、 家畜とともに生きるトゥーブーの人びとを訪ねた。

国立民族学博物館企画展「記憶をつなぐ―津波災害と文化遺産」関連企画・「復興への道」第二弾
三陸沿岸に生きる

一年半  西岡圭司

追憶の三陸沿岸の村と人  森本 孝

「きりこ」のある風景
再生をつかさどる被災地の切り紙細工  丹羽朋子

南部藩壽松院年行司支配太神楽と国立民族学博物館
企画展「記憶をつなぐ―津波災害と文化遺産」関連イベント
「南部藩壽松院年行司支配太神楽みんぱく公演」に寄せて   橋本裕之

世界をさわる 第1回
さわって楽しむ宇宙の不思議

私たちは日常において、視覚と聴覚に頼って情報を取り込むことが多い。 日常生活にとどまらず、博物館や美術館という鑑賞・学習の現場でも「見学」「観覧」といった視覚中心の鑑賞方法が提示されることが多い。 しかし、ものの本質を知る手段は、視覚や聴覚に限るのだろうか。 本連載では、五感のうちでもとくに「さわる」行為に着目し、「見える」「聞こえる」という常識にとらわれない、あらゆる角度から対象を理解する〝手法〟を提案したい。 「さわる」行為には、世界を知るためのさまざまな可能性が秘められている。

世界をさわる
サイエンス、コミュニケーション、アートの統合をめざして  広瀬浩二郎

さわって楽しむ宇宙の不思議  嶺重 慎

**********

【地域(国)】
アフリカ(ニジェール)
東アジア(日本)

**********

【執筆者(五十音順。肩書は発行当時のもの)】
大塚 雅貴 (おおつか まさたか 写真家)
西岡 圭司 (にしおか けいじ 季刊民族学編集長)
丹羽 朋子 (にわ ともこ 東京大学大学院総合文化研究科博士課程・国立民族学博物館共同研究員)
橋本 裕之 (はしもと ひろゆき 追手門学院地域文化創造機構特別教授)
広瀬 浩二郎(ひろせ こうじろう 国立民族学博物館准教授)
嶺重 慎  (みねしげ しん 京都大学大学院理学研究科教授)
森本 孝  (もりもと たかし 東北文化研究センター共同研究員)

第411回 聖書を生きる人びと ─南部アフリカにおけるキリスト教独立教会の現在

演題
聖書を生きる人びと ─南部アフリカにおけるキリスト教独立教会の現在

内容
南アフリカやジンバブウェ、ザンビアなど南部アフリカは、現在、地球上でキリスト教が最も急速にひろがっている地域です。治療儀礼など伝統的な信仰とのせめぎ合いの中で、聖書の世界を忠実に生きようとしている人びとの姿を追います。

※講演会終了後、質疑応答を中心とした懇談会を開催します(1時間程)

講師
吉田 憲司(国立民族学博物館教授)

日時
2012年9月1日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料