147号 2014年 新春

機関誌
テイクアウトのアイス・ミルク・コーヒーを買いに来たムスリムの娘たち
大村次郷

万国喫茶往来 第11回 東南アジア3
メコンの流れとともに喫茶事情とともに考えるインドシナの現在・過去・未来

文=白石 隆
写真=大村次郷

コラム インドシナを歩く   大村次郷

騙しあい助けあう商売のしくみ
タンザニアの零細商人マチンガ

小川さやか

タンザニアの都市のストリートで商売をおこなう「マチンガ」とよばれる商人たち。不確実・不確定な状況で、彼らはどのように生き、あきないを成りたたせるのか。そこには「ウジャンジャ」という知恵があった。

繰り返される日々
酒蔵のなかの生活

岩谷洋史

麹菌と酵母のふたつの微生物による米の発酵作用に、人の手が加わることで、日本酒は造られる。酒蔵のフィールドワークから、酒造りのサイクルをみる。

世界をさわる 最終回
ヒトのカタチ

私たちは日常において、視覚と聴覚に頼って情報を取り込むことが多い。日常生活にとどまらず、博物館や美術館という鑑賞・学習の現場でも「見学」「観覧」といった視覚中心の鑑賞方法が提示されることが多い。しかし、ものの本質を知る手段は、視覚や聴覚に限るのだろうか。本連載では、五感のうちでもとくに「さわる」行為に着目し、「見える」「聞こえる」という常識にとらわれない、あらゆる角度から対象を理解する〝手法〟を提案したい。「さわる」行為には、世界を知るためのさまざまな可能性が秘められている。

「保助」という思想  広瀬浩二郎

ヒトのカタチ
彫刻を造りながら思うこと・触れて鑑賞する人のために  柴田良貴

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【地域(国)】
アフリカ(タンザニア)
東南アジア(ベトナム、ラオス、タイ、カンボジア)
東アジア(日本)

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【執筆者(五十音順。肩書は発行当時のもの)】
岩谷洋史(いわたに ひろふみ 立命館大学非常勤講師、国立民族学博物館外来研究員)
大村次郷(おおむら つぐさと 写真家)
小川さやか(おがわ さやか 立命館大学准教授)
柴田 良貴(しばた よしき 彫刻家、筑波大学芸術系教授)
白石 隆(しらいし たかし 政策研究大学院大学学長、京都大学名誉教授)
広瀬 浩二郎(ひろせ こうじろう 国立民族学博物館准教授)