125号 2008年 夏

機関誌
マンチェスターの戦争記念博物館のカフェテリアで
大村 次郷

新シリーズ 万国喫茶往来
第1回 紅茶とコーヒー
「紅茶の国」イギリス

文・川北 稔
写真・大村 次郷

1杯の飲みものにより、人は心身を癒し、そして人と人のあいだに会話をうみだす。世界各地の人びとは、どんなものを、どんなときに、誰と飲むのだろうか。

人とモノの流れが拡大し、さまざまな社会変化が急速に進む現在、それぞれの地域の喫茶習慣はどのような影響を受けているのか。

変わったもの、変わっていないもの、最新の喫茶事情を紹介するとともに、1杯の飲みものがうみだす空間を通して社会を考察する。 第1回は、紅茶文化が、少子・高齢化やライフスタイルの変化によって急速に変わりつつあるイギリスを紹介する。

タヒチのタタウ
文化復興とグローバル化をめぐって

桑原 牧子

タヒチ語で「タトゥー(刺青)」を意味するタタウの習慣は、1830年代にキリスト教宣教師によって禁止された。しかし1970年代、欧米での流行とともに復活し、80年代の太平洋諸国の独立にともなう民族アイデンティティの再構築と文化復興運動により、タヒチの伝統文化として再認識されている。

朝食に暮らしあり12
1460回の朝食
セネガルの暮らし
三島 禎子

サウディ・アラビアのラクダ・レース
現代に浮かびあがる、アラブ社会のネットワーク

縄田 浩志

サウディ・アラビアで年に一回おこなわれる文化祭典「ジナドリーヤ」。そこでは、大規模なラクダ・レースが開催される。ラクダ・レースにかかわる人とラクダの背景を見ていくと、アラビア半島とアフリカ大陸の、紅海をはさんだアラブ社会の交易ネットワークが浮かびあがってくる。

朝メシ前の人類学
フィールドでうまれる対話 第5回
子どもたちの眼って、どうしてあんなにキレイなんでしょう?
文・松田 凡
写真・水井 久貴
絵・中川 洋典

海人万華鏡第12回
海の彼方をめざして 星と風に導かれる海人
living beneath the stars navigating the oceans
文・あん・まくどなるど
写真・礒貝 浩

世代文化を考える
韓国の三八六世代とは何か

太田 心平

1980年代、韓国の民主化運動において牽引役として活躍した世代は、今も政治をはじめ社会に影響を与え続けている。この世代を「三八六世代」と呼び、独特の世代感情をもつ人びととして異化している。韓国において「世代」がどのような意味をもつのだろうか。

本で会いましょう24
『女乗物』
保存科学の手法で探る華麗な装飾の実態
日高 真吾さん(インタビュー)

書架はいざなう
読んで旅するインドの時空
三尾 稔

国立民族学博物館ミュージアム・ショップ通信

【地域】
東アジア(日本、韓国)
西アジア(サウジアラビア)
南アジア(ネパール)
オセアニア(フランス領タヒチ)
東アフリカ(エチオピア、スーダン)
西アフリカ(セネガル)
西ヨーロッパ(イギリス)